医学部の試験には殆どの場合面接がありますね。
大学によって圧迫面接と言われるようなものをしたり、穏やかな雰囲気で終わったり、
点差がつくような試験を本気でしたり、雑談がメインで余程変な人でなければ差がつかない形式だったりと様々ですが、とにかく不安ですよね。
実際私の予備校時代の友人にも某旧帝医学部に落ちて得点開示に「合格最低点を超えていますが面接試験の結果不合格となりました。」と書かれた人がいました。
彼は翌年さらに難関の医学部に受かりましたが、まあそうなりたくないですよね。
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面接試験の意義
なぜ面接があるのか。それは医学部の場合は就活的な要素が排除できないからです。
医者になったあと○○大卒の医者と一生看板を背負うのです。
不祥事を起こしたら大学の顔に泥を塗ります。
大学側も点数だけで決めるのはリスクが高いのです。
医者になってしまえば同じだから医学部に大学名は関係ないという人もいますが、
実際はそんなことは微塵もありません。むしろ大学とは一生縁を切れません。
大学の周囲(地理的な意味でなく)で活動する場合はもちろん、関連病院を離れて勤務医をしようが、開業しようがついて回ります。
面接の対策
深く考えるのはやめましょう。
2浪までなら厳しいツッコミも受けませんし、受けるとしても所謂圧迫面接をやりたいだけです。
本気で2浪だから落とそうと考える人はいないので大丈夫です。
3浪以上はかなり厳しい目で見られるでしょう…別の記事で書きます。
志望動機
志望動機を聞かれた場合、回答は大きく3つのパターンに分けられると思います。
- ストーリー語り型
- 長所アピール型
- 自己満足型(社会貢献型)
ストーリー語り型
「祖父が胃癌の手術で入院しまして〜」とか「中学の時スキーで骨折しまして〜」とか
実体験を語って医師に憧れました的なやつです。
「自分も小さい頃お世話になった近所のしがない小児科の先生が、隣の家の赤ちゃんを診察して、先天性胆道閉鎖症を見つけて大きな病院に送って手術になって助かりました。発見が遅れたら死ぬ病気だと聞いています。
自分の小さい頃の記憶では風邪薬を出してくれる優しいおじさんとしか思っていませんでしたが、いざという時に本当に命を救うのだと感動しました。
テレビで取り上げられるのは手術する方の医師だと思います。そちらにも当然憧れますが、身近だった近所の先生の活躍に本当に嬉しくなりましたし、尊敬するようになりました。
僕も医師になって誰かの命を救いたいと思いました。」
これでまず落ちないでしょう。
100点の回答とは思わないのですが、面接官的にもツッコミにくいですね。
可愛いやつだな合格って感じでしょうか。
ストーリー語り型は地雷は踏みにくいですが、ちょっとアホっぽいという感じがします。
現役〜2浪までの無難に面接を乗り切ればOKな人には最適かもしれません。
長所アピール型
「私は○○部で後輩の指導を任されていました。人の面倒を見るのが好きで〜」
これは地雷を踏む可能性があります。
長所アピール型はどう取り繕っても要するに
「他のやつが医者になるより私が医者になる方が社会(大学)のお役に立ちますよ。」
ということだからです。
なので、露骨すぎる長所アピールはそれを際立たせてしまって傲慢なやつという印象を与えかねません。
「私は人に的確な指示を出すのが得意です。体育祭実行員長も務め、体育祭を成功に導きました。医療の現場でもリーダーシップを発揮してコメディカルにテキパキと指示を出したいと思います。」
うーん。傲慢。
なので面倒を見るのが好きとか、友人の体調の変化や落ち込んでいることに気づくのが得意みたいな、マイルドな長所をアピールすると無難な回答になるでしょう。
自己満足(社会貢献)型
これも地雷を踏む恐れがあります。
社会貢献型は「困ってる人を助けたいので〜」みたいなやつです。
圧迫面接なら100%こう言われます。
「いや医学部はうちもそうだけど、定員割れしてないからさ。君が医者にならなければ別の人がなるだけでしょ?君が医者になることで助かる人がいるの?」
ここで慌てて「いや僕にはこんな長所があるので〜」などと言っても墓穴を掘るでしょうね。前述の長所アピール型にも地雷は埋まっているからです。
というわけで、社会貢献型は自己満足型に誘導される可能性が高いです。
「君が医者をやりたいだけだよね?社会の役に立てると思ってるなら思い違いだよ??」みたいな感じで虐められるんですね。一理あるんですが、受験生は涙目ですね。
勘違いしてほしくありませんが、自己満足型は決して間違っていません。
職業選択の自由があるんですから、自己満足で医師になればいいのです。
むしろ私が18歳に戻って面接を受けるなら自己満足型メイン行くと思います。
自己満足型は
「職業によっては自分の作ったものやサービスを受け取る人と直接関われないことも多いと思います。その点、医師であれば患者と直接関われますし、感謝される場面も多く、とても幸せな環境ではないかと思い、憧れています。そのうえ医師であれば研究者として医学に関わることもできると思います。現場を知りながら研究もできるという意味で、医学の分野で研究に関わるのことは凄く面白いのではないかと感じています。」
こんな感じです。決して悪くないと思います。
終わりに
実際には志望動機は3パターンを組み合わせて喋ることも多いでしょう。
志望動機は絶対に聞かれる項目で、答えを予め用意できますから、練りに練って、信頼できる大人のチェックを受けて望んでください。
以上、医学部の面接に備えよう〜志望動機の対策でした。
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