各教科の優先順位〜国立理系は現代文を勉強するな〜

常識だと思っていましたことなのですが、意外に知らない方が多いので記事にしました。

 

高校の数学教師にしろ予備校の英語教師にしろ、その教科の専門家ですので受験勉強全体に対する見識は深くないことが多いようです。

 

まあ専門の教科ですら危うい先生方が多いですが…

 

今回は各教科の特徴や勉強の優先順位についてお話します。

 

Contents

英語

暗記量:非常に多い

必要時間:非常に長い

安定感:高い

得点差:つく

向き不向き:なし

 

大学受験において、多くの場合ラスボス的な存在です。

中学からの積み重ねが影響し、多くの大学学部で配点も高いです。

 

帰国子女などで英語さえできれば受験勉強が非常に楽になります。

ただし、英語は言語ですので向き不向きはありません。

 

「アメリカ人は馬鹿でも英語をしゃべる」なんてよく言います。

英単語学習は受験勉強の象徴であり第一歩であり受験当日の朝まで続きます。

 

数学

暗記量:普通

必要時間:長い

安定感:低い

得点差:非常につく

向き不向き:あり

 

こちらも英語と双璧をなす、受験勉強のラスボスですが、私立文系など避ける事も可能なので裏ボスといったところでしょうか。

中学からの積み重ねが必要ですが、暗記量自体は多くありません。

むしろ中学数学の内容が頭に入っていれば覚えることは少ないでしょう。

ただし、計算力は中学どころか小学校からの積み重ねであり、なかなか逆転しにくいものです。

受験に数学を使う受験生は毎日計算練習をするべきです。

数学の勉強法も確認して下さい。

 

ただしこの教科は誰でも勉強すれば同じように出来るようになるわけではありません。

まあ日常生活を送れている健康な高校生なら努力して偏差値65くらいは達成できるでしょうが、

世の中には偏差値90くらいの化け物もいますし、そういう人は一瞬で偏差値70なんて達成します。

ですから、理系科目の素養が全くない人は素直に諦めてたほうが幸せです。

どうしても医者になりたいなどの理由がある場合はイバラの道になることを覚悟するべきです。

なお「数学に才能なんて必要ない」とか「数学には必要だが受験数学に才能は必要ない」とか全部大人の嘘です。騙されないように。

なお受験では大量に得点差がつきます。100点中数十点の差は当たり前です。

ですので、センター試験で失敗した人が数学の配点が高い大学で一発逆転を狙うこともできます。

英語で数十点差を付けようとするととても大変ですが、数学は簡単です。

ただし得意な人でも大爆死することもある怖い科目です。

 

現代文

暗記量:ない

必要時間:非常に長い

安定感:低い

得点差:つかない

向き不向き:あり

 

この記事で最も言いたかったことの1つですが、

国立理系志望でこの教科を勉強するのは本当に意味がありません。

というかもう勉強してないのと同じです。

なぜなら、最も差がつかず、伸ばすのに途方も無い時間がかかる科目だからです。

とても1年や2年でどうにかなる科目ではありません。やるなら5年は見ましょう。

理系志望の人はもっと差がついて、実力が伸びて、配点が高い科目が他にたくさんあるはずです。

やってはいけません。

「現代文はやれば伸びる!」と言っているのは国語教師だけですよ。

なお文系でどうしても現代文の勉強をしたい人は、語彙力を鍛えましょう。

「形而上学的」と聞いて何のことか分かることが必要なことがあるのです。

これがオススメです。

ただし、それでも他教科の勉強をする方がずっと効率がいいでしょう。

古文や漢文を頑張ってください。

 

古文

暗記量:普通

必要時間:普通

安定感:非常に高い

得点差:つく

向き不向き:なし

 

文系受験生にとっては主要科目の1つでしょう。

ですが、これも言語ですので「馬鹿でもできる」科目です。

それに時間も英語の10分の1もかかりません。その割には配点も高いでしょう。

しかもアレルギーを起こす人が多いので、得点差もつきます。

コツは古文単語から覚えることです。

古典文法は勉強するのが大変な割に読解に繋がりません。

まあ繋がるんですが、古文単語さえ分かれば、後は古い日本語ですから意味がだいたい分かるものです。

それで苦手意識を克服してから文法を勉強すれば良いでしょう。

 

漢文

暗記量:非常に少ない

必要時間:非常に短い

安定感:非常に高い

得点差:普通

向き不向き:なし

 

理系文系を問わず、この教科を勉強してない人は今直ぐやってください。

現代文の真逆です。

最も短い時間で勉強でき、得点が伸びる科目です。

なお、高校や予備校の授業はいりません。

なぜならすぐに勉強し終わるからです。

逆に予備校で漢文の授業に出ている人も勉強していないのと同じです。

時間の無駄なのでさっさと切りましょう。

 

物理

暗記量:1

必要時間:1

安定感:2

得点差:5

向き不向き:5

 

物理は数学とほぼ同じ特性があります。

要求される計算力も思考力も非常に似ています。

数学が苦手な人は物理を選択するべきではありません。

はっきり言って不幸になるだけですので。

ただし数学が得意な人にはパラダイスのような科目です。

少しの努力で直ぐに点数が伸びるでしょう。

逆に、得意な人は無駄に勉強しすぎる傾向があります。

受験勉強に限って言えば無駄ですので、休憩代わりにするか、やめましょう。

 

化学

暗記量:3

必要時間:3

安定感:4

得点差:4

向き不向き:3

 

理系受験生にとっては殆ど選択するスタンダードな科目です。

暗記量は決して少なくありません。

センター試験と一定レベル以上の二次試験では試験の性質が変わります。

センター試験では暗記量重視、二次試験ではそれに加えて記述力、計算力も問われます。

ただし化学で問われる計算力は、数学や物理と全く違います。

数学や物理は文字計算が主体ですが、化学では数値計算だからです。

要領よく有効数字で切っていく必要があります。

 

生物

暗記量:3

必要時間:3

安定感:4

得点差:2

向き不向き:4

 

生物はある程度のレベルまでは暗記量勝負ですが、

難関大二次になると思考力を問われます。

ただし現代文的というかアドリブ的というか、

勉強の努力が報われるというより自頭の良さを発揮するタイプの科目です。

物理や数学の頭の良さと必ずしも一致しません。

物理や数学にアレルギーがある理系受験生は選択すれば良いでしょう。

 

日本史

暗記量:5

必要時間:5

安定感:5

得点差:4

向き不向き:2

 

世界史と何が違うかというと、

・カタカナが多いか漢字が多いか

・小学校からの勉強の積み重ねが関係するか

の2点でしょう。

小さい頃からまともに勉強していたなら日本史のほうがとっつきやすいと思いますが、

高校生になってから一念発起という人には不利です。

スタートラインが一緒ではありません。

また、漢字をたくさん覚えなければいけません。

積み重ねがない人には地味に負担だと思います。

 

世界史

暗記量:5

必要時間:5

安定感:4

得点差:3

向き不向き:2

 

この科目の難所はカタカナだと思います。

日本史と違いカタカナが多く、頭の中でごっちゃになります。

さらに時系列と地理的な位置もごっちゃになります。

地理の知識も多少リンクしますが常識の範囲内で大丈夫だとは思います。

 

地理

暗記量:3

必要時間:3

安定感:3

得点差:3

向き不向き:3

 

日本史や世界史ほどの暗記勝負ではありません。

むしろ思考力勝負です。

基本的な知識をベースに考察する能力が必要です。

生物に近いかもしれません。

ただしバランス的に日本史&世界史選択だと暗記量が物凄く多くなってしまうため

片方を地理にするのがスタンダードでしょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

東大理三を目指して浪人し、東大模試で理三A判定、センター試験本番で93%得点したところまでは良かったが、550点中1.8点差で不合格になり、慶應医学部に進学して、勉強法ブログをずっと書いているどんぐり。 あと英単語・古文単語学習用アプリを作っています。